2つの下落要素の下げ幅に関する補足|不動産投資家育成プロジェクト in 熊本

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杉上開発の安東です。前回の記事でお伝えしていた景気後退期における2つの下落要素について補足をしておきたいと思います。実際想定しておくにしても、通常ありえない幅で想定してしまうと逆に自分を縛ることになります。リスク感覚も正常レベルか異常レベルかでプラスにもマイナスにも働きます。ましてや不動産投資のような動かす金額が大きいものについては慎重さが「異常レベルのリスク感覚」になってしまうことだって考えられますので、その点を少し今回の記事でフォローさせて下さい。

例えば景気後退期の家賃下落リスクについても、その下げ幅がどのくらいのものなのかということをある程度知識として把握していないと、「じゃあ1万円下がったらどうなるのか?!2万円下がったらどうなるのか!?」とどんどん色々なパターンを想定しなければいけなくなります。これでは動きが取れなくなってしまいますよね。

家賃と物件価格の下落の下げ幅

前回の記事ではそれこそ物件の家賃設定を7万円から6万円に下がったとしました。これが実際に起こり得る例だったかというと、”起こり得る可能性の中では限りなく低い方である”と言えます。あくまでもキリの良い数字の方が計算がしやすいというだけの話で、実際の下げ幅はもっと小さいと社長は言います。

例えば社長は一時期熊本のすべての物件の価格を調べてみたそうです。「すべての」というのは、要するに部屋の間取り別(1R、1DK、2DK、2LDK、、、)に相場がどのくらいになっているのかを調べたということです。するとその間取り別の金額の上昇幅は大体5千円刻みだったとのこと。ということは、想定される下げ幅もまた、5千円程度と推察されます。つまり、7万円の家賃設定であったならば、それが下がったとしてもせいぜい6万5千円程度である、と考えられるわけです。

ただ、じゃあ1億円の物件が8千万二下がることがあるか?ということに関して言えば、それはありえるとのこと。つまり、物件の家賃下落の下げ幅よりも、物件価格そのものの下落の下げ幅の方がはるかに大きいということです。「家賃はそんなに思っているより下がりませんよ」というのが社長の見解のようです。

それこそ社長が物件を初めて買われた時期には日経平均株価が7千円台。でも家賃はゼロということにはなりません。大体底値のラインは2万円台(よっぽど条件が悪ければ1万円台のものもあるにはあるが)。ですから、家賃の下げ止まりは当然あるし、それこそ先ほどのように5千円刻みというのも間取りベースの話ですから、最初からいきなり5千円下げなくても、1千円2千円という下げ幅で様子見をしながらということになるでしょう。

もっとも怖いのはやっぱり○○率!?

基準は自身の物件の収益性というよりも、周囲の、もしくは条件が似通った物件の市場相場ですから、最終的には下げ幅は横並びに見ていくしかありませんが、それより何より私たちが最も怖がるべきはやはり「空室率」ということになります。特に人工現象が著しい地域については空室率も上昇傾向にあるでしょう。

ただ、これは購入してからの話。もしこれから物件を買おうという場合には論理は逆になると社長は言います。

もしこれから物件を買うという段階ですと、実は全空(全部の部屋が空室状態!空室率100%!)が理想なのだそうです!というのは、空室率が高ければ高いほど物件価格が落ちてくれるから。私たちはなるべく安く買いたいということですし、景気後退期には売り急いでいる相手方の事情もありますから、最も価格が下がる状況は何かというと、それが全空なのだそう。

例えば全空と言わずとも、空室率が50%の物件があるとします。本来であれば満室で年収1000万円になる物件が1億円で売りに出るのですが、それが半分空室状態で現在年収500万円、残りの部屋も同じ条件で入れば+500万円が見込める物件として1億円で売りに出されていたとします。

しかしその「+500万円」として見込まれている部分は、本当に500万円になり得るのでしょうか。実際には入る時期によっては家賃設定が変わってきてしまいます。ある時期に入れば5万円でも、別の、それこそ景気後退期に入れば家賃が4万5千円であるかも知れません。その場合には想定されるプラス部分は450万円ですよね?これを交渉に加えて物件購入時の価格を下げることができるかも知れないわけです。

ということは、空室そのものが怖いということではなく、タイミングによっては空室率が高い方が良いこともあるということです。あとは購入後に客付けに関してどう自分が頑張れるかにかかっています。

あとはここにリフォームが必要だと正当に主張できる余地がある場合には、そのリフォーム代も値引いてもらえるように交渉することもできます。実際退去時の状況によってはそのケースも十分あり得ますので、そういった意味でも空室率が高い方が手を付けやすいということです。その分、リフォームして当初の想定通りの金額を家賃設定で採用できれば、利回りとしては上げられますよね。

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