高速不動産投資のリアル|不動産投資家育成プロジェクト in 熊本

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杉上開発の安東です。今回は「高速不動産投資」についてです。誰もが思うのは、早く稼ぎたいということです。でも不動産投資は必然的に時間が掛かってしまいます。このもどかしい部分をどうにか高速化できないかという視点で考え出されたものが高速不動産投資です。

ただ、これも「不動産投資を高速化できる」という点では確かに魅力的なのですが、避けられないのはローンの負担。高速化することとローンの負担をどこまで背負えるかというバランスは実際はどうなんだろうということを今回掘り下げてみたいと思います。

高速不動産投資とは

まず基本的な部分を確認しておくと、高速不動産投資というのはRC1棟モノをフルローンで買う方法を言います。フルローンですからローン負担は必然的に大きくなりますが、頭金や諸経費などの前金を用意しないで済む分、特に手持ち資金に不安がある方には魅力的な方法だと言えます。

例えば先日ネットで紹介されていた人に福岡の不動産投資家の方がいました。その方の不動産投資による家賃収入はいくらかというと、1億5000万円。最初はサラリーマン?介護職員から始めました、という方だったかと思います。

この家賃収入の額だけ聞くと「おおお~」と思いますよね。不動産投資、いわゆる不労所得で年収1億5000万円も入るなんて夢のようだと思うわけです。

では、高速不動産投資の利益率はどの程度のものなのでしょうか。ちなみに利益率とは、投資に関して発生したローンの返済や諸経費を差し引いた残りの手取りが、買うのに掛かった金額の何%か?というものです。

実は1%なんです。多くても2%弱という計算になります。たったの1%!この数字は覚えておいて下さい。

ということは、不動産からの家賃収入が1億円入ってきたとしても、もたらされる年間の利益は1%ですから、要するに100万円だということです。1億円も入ってきているのに年間100万円しか手元に残らない。。。

この利益すらもぶっ飛ぶリスク

この話から考えると、年間家賃収入が仮に1億5000万円あったとしても、その収入から得られる実質的な利益は1%の150万円/年。フルローンにおける返済の負担とは結構重たいものなんですね。

さらにここに追い打ちをかけるように税法変更が行われました。不動産投資で得た物件の規模によって、個人でも事業税が適用されるようになったのです。

ここで定義されるのは例えば

・戸建:10棟以上

・独立家屋(住宅以外):5棟以上

・上記以外の建物(アパート、マンションなど):10室以上

※サイト『不動産活用セカンドオピニオン』より引用

この条件にハマると不動産貸付業と見なされ税金が課されます。そしてその事業税がなんと5%。ただ、個人事業主として不動産投資をする場合には290万円が所得金額から控除されますから規模が大きくならなければ大丈夫なこともありますが、利益率1~2%を考えると完全に割に合いませんね(汗)

高速不動産投資で注意すべき視点

このように、利益率が小さい上に不動産事業税が課せられて結果的にマイナスになる!?ということを避けるためにも、こういった法律的な知識は持っていなければなりませんし、何よりフルローンは結構ローン比率が高い分リスキーな部分もあるよということを是非頭に置いておいて下さい。

高速不動産投資は、手持ちの資金が少なくても始められて、かつ不動産投資を速く進められる分、収入における自分でコントロールできる比率が小さくて、利益が薄くなる傾向があるので、そこでローンを組む年数を長くすることや、頭金を入れることでローン負担を軽減するなどして対策を打つしかないのが難しいところです。

さらに言えば、これだけ利益率が薄いと怖いのが空室リスクですね。1億以上の物件になると、空室が1件出ただけで月の収入が4万5万消えるので、年間で考えれば50万60万で、もうそれだけでも赤字キャッシュになってしまいます。やはり不動産投資における最大のリスクは空室リスクと言えそうです。

ただし、ここでちょっとした種明かしをすると、これまで利益率を1%としていた計算の「1%」がどこから出たのかですが、実はこの空室リスクを先に計算に入れたものでした。どれくらい想定したかというと、空室率2割です。20%空室になったとしても残りの8割の家賃収入が入ってくればなんとかなりそうなのかどうか。その上で計算したものが利益率1%だったというわけです。

ですから、RC1棟マンションを購入したとしても、それを最初から満室想定で楽観的な数字を出しておくよりも、2割が空室となって8割で運用していかなければならない状況に追い込まれたとしても大丈夫なように計算する。これがアウトならその物件は買わない。買ってもリスクがそれだけあるのだと認識する。こういった事前のシミュレーションが高速不動産投資における重要なリスクヘッジかと思います。

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